喫煙ルーム
「しっかし、飲み過ぎだよ」
といっても、ショートカクテル2杯と、ジンフィズ一杯(笑)
「強かったんじゃない?残して良かったのに」
『それは嫌でしょ』
「じゃあ、次から僕が飲むから。そしたらいろんな種類を飲めるよ」
『やった!嬉しい♪ありがとう』
僕は同じものを沢山食べたい派
ふみちゃんは、本来は飲食店の新規開拓が好き。中々今までは機会が無かっただろうけど。
ちょっとずつ、色々食べるのが好き
というのが分かってきた。
『こだわりがあんまり無いから、(食べるもの)何でも挑戦したいんです。ひろくんの好きなもの食べに行こ?』
と今でもいってくれる。
だから僕も
「和食と中華どっちがいい?」
って、聞いたりする。
と、脱線してしまった。
タクシーの中の沈黙も心地いい
そっと手を繋ぐと
こちらに顔を向けたので僕も見返す
恥ずかしそうに見つめられて
クシャっと微笑む
かわいい
「今日、泊まってもいい?」
『ん。いいの?』
「ごめんね、急に」
ホテルの部屋は広いダブルベッドで
喫煙ルームだった
「え?もしかして?」
『うん。泊まってくれたらいいなって思って。』
出張というのも、自主的(笑)出張だと打ち明けられ
部屋も二人でとってくれていた
言ってくれたらいいのに…
気を遣いすぎだよなと思うけど、悪い気はしない。
早く抱き締めたいけど
何となく、それだけと思われるのは嫌だ
隣り合わせに座り、今日の自主的出張の内容を聞く
ふみちゃんがこんな雄弁に喋るのを聞くのは珍しくて
今までに無いふみちゃんを見た気がした。
自然に見つめあい、軽く唇を合わせる。
ほんとに、気持ちいい
『シャワーしてくるね』
やっと、ため口になった(笑)