やっぱり
別れ話を切り出されて
僕は子供のようにふみちゃんが欲しくて仕方なかった
ふみちゃんがこのまま僕から離れてしまったら…
再会するのは、難しいだろう
そして、僕の出張の日が決まった。
一応、連絡してみる
「出張決まったよ。会ってくれる?」
ふみちゃんからの返事はこうだった。
『ひろくん、あんな勝手なこと言った私に、また手をさしのべてくれてありがとう。私、やっぱりひろくんに会ってたい。わがまま言わないから、そばにいてもいい?』
僕は、凄く緩いかおをしていたと思う。
僕ばっかり好き…なんて事があるはずはなかったんだ。
そう、ふみちゃんの気遣いは僕への愛情の表れじゃないか。なぜそう思えなかったんだ、僕は。
「もちろん!ずっと僕のそばにいて。」
そのあと、久々に会ったふみちゃんは
黒髪がふんわりかわいくなっていた。
僕を見るなり
『ごめんなさい』とうつむく。
「気にすんな」
もう、僕をヒヤヒヤさせないでよ。
いつか、終わりが来るかもしれないけど
今はそんなこと考えずに、一緒にいて欲しい。