僕とふみちゃん

18年前に出会った僕たちは、再会しました。

卒業

行為が終わっても

ふみちゃんを暫く抱き締めていた。


「ふみ」

彼女の耳元で名前を呼ぶとくすぐったそうにしている。


『はい』


返事が帰ってくる。



でも、もう行かないといけない。


『井原さん、私もう行きますね』


「あ、うん。そうだね

送っていくよ」


ほんとは、もっとくっついていたんだけど。




『ありがとう。でも、大丈夫だから

寝てて?』


もう歳なんだろうか。久々だからか。

幸せなのは、間違いないんだが。

だるくて、眠い



僕とは反対にささっと身支度を済ませ、帰る彼女の背中を見送る。


薄明かりの中で見た彼女の肢体は

きれいだったなぁ。

繋がったあとだからか、さっきまでとは違う感情だった。



そして、ふみちゃんが家に着いた頃LINEがきた。



『ひろくんの彼女にしてください』




やっと僕は、井原くんから卒業した

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