朝まで
僕の出張の日がきた。
顔を見るなり
『あけまして、おめでとうございます』
「ごめんね。なかなか来られなくて」
『ううん。仕方ないよ。ちょっと寂しいけど』
その日はゆっくり出来るからと
食事をして、行きつけのバーでゆっくり飲んだ
いつもより、飲んでるふうのふみちゃんに
チェイサーを促す
「飲み過ぎたら、帰れなくなるよ?」
『うん…』
「ん?」
『今日、とまってもいい?』
「あ、うん。もちろん」
なんで?とか大丈夫?
とか、そういう言葉を飲み込んだ。
「部屋に帰ろうか」
『はい』
足元の覚束ないふみちゃんと
腕を組んで歩く
ほどなくホテルにつき
ベッドにダイブ
「飲みすぎだよ~」
靴を脱がせてあげて、掛け布団をかける。
僕が靴下やズボンを脱いで横にはいると
ふみちゃんがコロンと転がってきて抱きつかれた。
『ひろくん、会いたかった。』
「うん。僕もだよ」
お酒がいつもより多いせいか、積極的なふみちゃん。
心臓もものすごい早さで鼓動を打っている。
「ちょっと酔いが醒めるまで、このままいようね」
今日は、帰らなくていいんだから