僕とふみちゃん

18年前に出会った僕たちは、再会しました。

一時間

昨日は、ふみちゃんと2ヶ月振りの逢瀬だった。





結果、精神欲を選んだ(笑)
いや、選ばされた



遅番で疲れてるだろうに
タバコをお土産に買ってきてくれたり


会社の冷蔵庫で冷やしてた(笑)
量り売のウイスキーとソーダ水を持参してくれたり


『家からより、会社からの方が近いから、ウイスキー冷やしてみたの。』


気持ちが嬉しい。


ふみちゃんのハイボールをいただく。


『私も、飲んでいい?』


「どうぞ♪」





うえ~と、苦そうな顔。


そして、いつものリンゴのお酒に。
美味しそうに、飲む。



「ふみちゃん、明日は?」


『ん?おやすみですよ』


「そっか」


ちょっと、期待。


泊まっていけないかな。


泊まれる?って、ここで聞けない

小心者(⬅僕)



そのあとは、いつものように話したり
youtube見たり




11時をまわる頃、ふみちゃんがそわそわしだした。


「寒い?」


『ううん。帰らないといけないなって』


「え?明日休みだよね」


『う~ん。今日は、帰りますよ』


あきらかに困り顔。


帰るって言ってたじゃん、って怒られてもしょうがないんだろうに


困った笑顔だけ。


仕方ない。僕も大人だから。




「そっか、もっとくっついといたら良かった」




鞄を持って立ち上がったふみちゃんに近づき、抱き締める



そっと腕をまわしてくれる。



「襲ってしまいそうだよ」
背中を撫でてみる


見上げてくるふみちゃん


そんな潤んだ瞳でみつめないで



自然に引き合い、軽く唇を合わせる


もっと、深くしたいのに。


『また、逢えます?』



「もちろん」



別れ際、必ず聞いてくれる


いつ逢える?じゃないんだね
ふみちゃんの言葉の端々に、気遣いを感じる




『帰りますね』


そう言っても、暫く腕をまわしたまま。


名残惜しさは尽きないけど、やっとドアの外まで送る。



「終電逃がしたら、帰ってきていいよ」



どこまでも子供な僕(笑)



『逃しません。』






くしゃくしゃの笑顔の彼女を見送った。

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