再会
ふみちゃんを発見した。(ゲーム風)
ぼくたちは、好きなジャンルこそ違うけど
ゲームが好きだ。
僕はシミュレーションゲーム
ふみちゃんはロールプレイングやシューティングゲーム
ロープレでいくと
僕はドラクエ派
ふみちゃんはFF派
リアルタイムでゲームをしてたとき
スクエアとエニックスが一つになるって誰が思っただろう?
初めて会ってから15年
僕たちがこういう関係になると
その当時は想像もできなかった
いや、少なくとも僕は、妄想していた。
いやいや、脱線してしまった。
30キロ太ったなら、別人だな。
後ろ姿は長い黒髪の、そのままだった。
僕が41歳だから30代後半か…
そんな風に見えないなぁ
ドキドキする心臓を抑え
ふみちゃんの横に立って、メッセージを送る。
「横~」
ふみちゃん(らしき人)がケータイを
触る
横を見上げられた。
クッシャクシャの、笑顔。
でも、痩せた?
『ご無沙汰してます』
すぐに、うつむいて笑ってる。
「どうしたの?」
『大きいなーって。』
「ふみちゃんじゃなきゃ、許されないセリフ(笑)」
『あ、ごめんなさい。失礼な事言って。』
「痩せたの(笑)?30キロ太ったって言ってたけど?」
『えー?そうなんです。井原さんと会うために痩せました!』
おう。
かわいいなぁ。
変わらない。
幸せ…なのかな。
ふみちゃんは、なぜ僕のものじゃないんだろう。
手には入れられないのか。
なぜ、僕に連絡をくれたの?
あぁ、LINEに名前が出たからだった。
よくあるよな。
なぜ、会ってくれるの?
僕の事好きだから。
違うな、警戒してないからだ。
ぐるぐる考えながら、近くの喫茶店に入った。