僕とふみちゃん

18年前に出会った僕たちは、再会しました。

名残おしい

終電に間に合うように

バーを出る


いつまでも山崎くんが見送ってくれるから

ふみちゃんの肩も抱けず


早足になる。





他愛ない話をしながら駅に向かう。



まだまだ活気のある時間だ。


駅の入り口まで案内する。



『また、逢えます?』



飲んでるからか、僕を見上げるふみちゃんの目は潤んで見える。


「もちろんだよ」



思わず口づけてしまった。


こんな公衆の面前で。


ふみちゃん、ごめん

つい…ていいかけたけど

いつものくしゃくしゃの笑顔に

『ありがとう』

の言葉。



良かった。



思いが、込み上げてしまったのだった。

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